●2013年7月


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テレビドラマに一部開眼 7月20日


 海外──特にアメリカ製のテレビドラマというのが苦手で、知人に『24 -TWENTY FOUR-』『プリズン・ブレイク』の魅力をいくら熱く語られても、なかなか食指が動かなかった。
 食わず嫌いというわけじゃないんです。その昔、『ER緊急救命室』が鳴り物入りで始まったとき、きっちりシーズン1の第1話から見はじめました。
 映画『トップガン』でグースを演じたアンソニー・エドワーズの頭髪に時間の流れを感じたり、ジョージ・クルーニーの将来性を確信したりしていたのですが、サブストーリーという風呂敷をあちこちで広げまくる作り方に飽きて、見なくなりました。

 以来、映画一筋だったのですが、映画スターがテレビドラマの主役を張るというニュースをよく耳にするようになりました。
 スペシャルゲストではなく、主演ですよ、主演。
 ジェームズ・スペイダー、ゲイリー・シニーズ、キーファー・サザーランド……こんな面子が、連ドラ!
 スティーブ・ブシェミが参戦するに至っては、業界もスターの意識も変わったのだと思い知らされました。

 しかし、食指はまだまだ動かない。
 アメリカのテレビドラマは人気が落ちてきたらいきなり終了ですからね。
『ツイン・ピークス』で骨身にしみました。ウィンダム・アールについていったらハーメルンの笛吹き男。いきなりだったとは。

 気になりつつも、いざとなると腰が引けてしまい、「まだウチはいいか……」という、家電量販店店頭の親父状態だったのですが、WOWOWで『24 -TWENTY FOUR-』全シーズン一挙放送という企画が始まるというじゃありませんか。
 視聴料も払っていることだし、キーファーだし、という軽い気持でトライしたのですが、気がつけば全シーズン全話コンプリート視聴。

 シーズンあたり24回あるけど、太いストーリーが一本通っていたから見続けることができたのでしょう。
 どんなにサブストーリーを展開しても、最終話までに収束するから気持ちがいいし。
 とんでもない状況でシーズンが終わることも多いのですが、次シーズンスタート時には深追いせず、「そんなこともあったね」という感じで新しい話が進んでいくあたり、まさに長大な単発ドラマです。

 これに味をしめて、いろんなドラマを見てみたのですが、いずれもパイロット版で撃沈。
『24 -TWENTY FOUR-』に惹かれたのは、24話で必ずオチをつけるという作り、陰謀のスケール感とラスボスの存在感、G-menの魅力的なキャラクター造形があったからだと思います。
 なんだドラマ枠を使って長い長い映画を上映していただけじゃん、とも思うのですが、映画好きにとってはうれしいかぎり。どっぷりとその世界にひたることができますから。
 長篇小説を楽しんでいるときと、ほとんど同じ感覚でしょう。

 こんなことを書いていると、『24 -TWENTY FOUR-』が1シーズン12話で復活するという話が聞こえてまいりました。24話やらない『24 -TWENTY FOUR-』に非難の声が一部上がっているようですが、私は今からとても楽しみ。年に2シーズンやってくれれば、何も言いますまい。
 なんて、やっぱりお客様は神様ではなくて鬼ですな。





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